ビールマグと手帳

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大好きだった人とわかれることになった。メールを読んだとき、涙も何もでないで、なんだか打ち寄せた波が引くときみたいに穏やかにすうーっと何かが体の中からひいていった。波なのに、もう打ち寄せてこない。それでも、なんだか喉のテトラポットに時々砂浜に雨漏りしている天井みたいにじわじわ波がしみこんでくる感じもする。

失恋するときは、恋に落ちるときよりものすごいエネルギーがいると思う。昔嵐の日に鴨川の決壊を防ごうと砂袋を運んでいた人の仕事をしたり、平静を保ってマスコミに会社のトラブルを隠す大企業の社長の仕事もしなければならない。とか思ってると、お気に入りの映画のワンシーンがすらすら頭にでてきて、今ならあの台詞を誰よりも真実味を持って言える、とふと感じたりもする。エネルギーをセーブするためには本の世界に浸ることに限る。既に4冊よんでしまった。でも気を許して、一度現実の世界に戻ると、大仕事が待っている。

テトラポットが今日の天竜川みたいに決壊してしまうのを食い止めて、京都の町にでてみた。ひとしきり雨をふらしたどんよりした空がなんだか居心地よくしてくれる。重たい空気に抱きかかえられながら、お気に入りの民芸品のお店や明治時代の本が沢山そろっている古本のお店で時間をすごす。おとといまでは、その人へのお土産にしようと素敵な一点もののビールマグを探し歩いていたのに、今日は気持ちを綴る手帳を探しあるいている。デパートも含めて、かなりのお店を廻ったけど、皮肉なことにその手帳をやっと見つけたお店は、いいな、と思っていたビールマグのあるお店だった。帰るときに見た鴨川は泥水の急流で、空にはすこし青空がさして夕暮れの準備をしていた。この急流も2ー3日後は穏やかな鴨川に戻るのだろうけど、梅雨はしばらく続くような気がする。
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by bluebirdweather | 2006-07-19 22:17 | 今日もばら色(・・・かも)  

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