DVDロイヤルオペラ「リゴレット」

 イギリスのロイヤルオペラがコヴェントガーデンで行った「リゴレット」のDVDをみてみた。リゴレットのあらすじはこちら(説明サイトにとびます)
 第一幕の頭で一瞬ソフトポルノを間違えて借りたかと思うくらい、びっくりするような演出の「リゴレット」。女好きなマントヴァ公爵の乱れぶりを描く第一幕の間奏では、トップレスの人がいるかと思うと、make outしてる人がいたり、ヌードになったりかなり性的な表現が多い。親と見たらちょっと場の雰囲気がまずくなりそうな・・・(間違えて怪しいビデオを借りてないかDVDの封筒をチェックしてしまった。)
 でも、怪しいビデオ疑惑はMarcello Alvarezの声をきいてすぐなくなった。声量があって伸びやだけど、鋭さのあるテノール。うーん、この声に惚れてしまうのか。とにかく演技がすごい!Alvarezはほんとにお酒と女にしか興味がない軽率で最低のマントヴァ公爵になりきっていて、彼の部下もとても軽そうな意地汚い表情をしてる。ほんとにマントヴァ公が大嫌いになった。彼の部下も大嫌いになった。ここまでオペラの登場人物を嫌いになったことはないかも。
 ジルダはChristine Schafer。透明感のある声で、純粋で、でも惚れてしまったマントヴァ公のために父親に立ち向かう気の強いジルダが似合っている。世間知らずでほんわかしてるんじゃなくて、すごく強さのあるジルダ。コロラトゥーラもとてもきれいで、今まで聞いたジルダの中で一番よかった。(でも、途中でショートヘアになったら、「ファインディングネバーランド」のピーターパンにみえてしかたなかった。)
 そしてそして主役のリゴレットを演じるGavanelliもいい!自分には娘しかいない、という気持ちの強さのあまりに、娘を失う薄幸な雰囲気が、あの不吉なテーマと重なってはまり役。声はもちろんすばらしいけど、彼の演技が特によかった。目が色々な感情を訴えてくる。
 全員がはまり役で、役柄の解釈に対する声もぴったりで、これまで聞いたドミンゴ版、パヴァロッティ版に負けてない!思わず最後は拍手してしまうほど。後半の4重奏は迫力に圧倒されるし、ジルダが自分を犠牲にするところや、最後息を引き取るところはとても辛くて泣いてしまった。衣装もシンプルだけど、色鮮やかで重みのある素材で個人的に好き。舞台はどちらかというとミニマリズムで現代的(最低限のものをおいて、観客の想像力をつかって舞台をつくるかんじ)なので、好き嫌いがわかれるかも。2002年にパリのオペラ座(バスティーユ)で観た「リゴレット」とすごく舞台セットが似ていた。映像の処理はとてもよかった。実際に行われていた上演を録画したなんて信じられないくらいいい。登場人物の表情もよくとらえているし、舞台のセットも効果的に移している。Two thumbs up! DVDほしい!

そして、大嫌いになったマントヴァ公とその手下達ですが、カーテンコールのときはとっても良い顔してました。(あまりにも女ったらしな顔や、意地汚いをしてたので、ほんとにそういう人なのかと一瞬思ってしまって・・・)
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by bluebirdweather | 2006-09-16 14:21 | 今日もばら色(・・・かも)  

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