8 1/2(フェリーニ)

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8 1/2

映画作りに行き止まった映画監督が主人公の映画。作りたい映画が分からない、ということを背景に、子供時代から大人時代まで色々な人生のワンシーン、空想、妄想、想像、夢、が、主人公が人生で出会って来た女性達や映画作りに関わる人々を中心に繋げられています。

一途な恋愛映画のように、「愛ってすばらしい!」というようなかんじではなくて、一人の男性、映画監督としての人生を素直に描いた作品だと思いました。ちょっと娼婦っぽいガールフレンドや、献身的な妻や、ミューズのような女性や、子供のときに優しく世話してくれた母親のような女性や、色々な人々が人生のシーン、夢、空想に登場します。見ているうちに、どれが現実で、どれが想像かよくわからなくなって、境目が曖昧になってしまうけど、人生がジグソーバズルだとしたら、ひとつひとつがパズルを完成させるのに欠けてはいけないピースのようなかんじがしました。

ドラマや映画で、「もし、あなたに出会ってなかったら私の人生は(つまらなかった、おもしろくなかった、意味がなかった、とか色々)・・・」という台詞を聞くけど、これって、きっとこれまで直接的に間接的に人生で出会って来た人(猫、鳥、犬、ハムスターも含める。)全てに当てはまるはず。主人公を含めてこれまで関わった人が全員でてきて手を繋いで輪になって歩くラストシーンから、そんな印象をうけました。

そんなシーンからの台詞"人生はお祭りだ"。もうメタファー研究の人もびっくりなくらいにうまく人生を表した言葉だと思います。表面的には楽しそうに見える「お祭り」だけど、お祭りをするようになった裏には悲しいことや辛いことがある、でも、その悲しいことや辛いことは人生/お祭りに不可欠なもの。

追記1:ラストシーンはもちろんなのですが、オープニングのシーンが負けず劣らず印象的。こんなに主人公の閉塞感や焦燥を効果音も使わないで(むしろ使わないのが効果的?)映像にしたシーンってこれまでに見た事がないと思います。

追記2:見終わってずっと気になっていたのが、タイトルの意味。調べてみたところ、この映画がフェリーニ(実際の監督)の81/2番目の映画だったからだって。で、どうして1/2なのかというと、一本は共作だから。なるほどね。

追記3:テーマ音楽が一定のリズムで心地いい。バレエのバー練習(タンデュとか)の練習音楽みたいなかんじ。
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by bluebirdweather | 2007-03-24 14:12 | これまで見た映画リスト  

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